幽霊の正体見たり枯れ尾花

【意味】
幽霊の正体見たり枯れ尾花とは、恐怖心や疑いの気持ちがあると、何でもないものまで恐ろしいものに見えることのたとえ。また、恐ろしいと思っていたものも、正体を知ると何でもなくなるということのたとえ。

「幽霊」の正体が実は「枯れ尾花」だと伝えるのはジャーナリズム.

「枯れ尾花」が「幽霊」に見えてしまうメカニズムを解き明かすのが科学.


では,アートはどうなのか?

幽霊をことさら怖く見せたり,幽霊をチャーミングにしたり,とびきり美しい幽霊に仕立てたり,枯れ尾花が幽霊にへんげする物語にしたりすることだ.
間違うことを肯定し,過ちを犯すことを前提とし,その間違いや失敗から妄想を発展させてしまう指向がアートにはある.
それは正義とは違うし,分析とも違う.もちろん良心と分析力は必要だけど.


錯覚と誤解で人間は生きている.
錯覚と誤解が溶解してしまった世界を観てみたくもある.
それは「枯れ尾花」を克明に記述することだろうが,それもまたアートではある.




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