【羽化の作法 99】現在編 2020年は「好奇心」!


明けましておめでとうございます! 今年もよろしくお願い申し上げます!

年明け一発目のテキストは、ご多分にもれず2020年の抱負を語るのでありますが、去年2019年は「2019年を振り返る」で、一年をイメージしました。そこにこんなことを書いてました。

“2019年を振り返る時、「13月世大使館、試験的に運営を始めましたがおかげさまで大盛況が続いております! これからもよろしくお願いします!」という記事が書けるようにしたいです。”
http://bn.dgcr.com/archives/20190108110300.html

そしてまさにそうなりました。自分でも読み返してみてビックリです。

羽化の作法[97]現在編 ギャラリー13月世大使館初日、大盛況のうちに終えることができました!
http://bn.dgcr.com/archives/20191126110100.html

イメージしてウキウキするなら、それを書いてみると良いんでしょうね。ちょっと恥ずかしくても荒唐無稽でも。

ということでイメージを言語化してみようと思います。


●ガブリエルガブリエラ

ガブリエルガブリエラ(武 盾一郎×ポオ エ ヤヨ)は《13月世の物語》を紡ぎ続ける、シングル・イシューのアート・ユニットです。「物語絵」と「呪薬(ジュエリー)」を制作して販売しています。

しかし、絵とジュエリーを作るのが目的なのかというと、そうではありません。物語をベースとした《13月世》の世界観を具現化し、そこでいろんな人たちが仲良く楽しく幸せに過ごせるようにしたいのです。

《ギャラリー13月世大使館》も作品展示が目的なのではなく、例えばイラン人とアメリカ人が仲良く物語絵にうっとりできるような場所であるとか、安倍内閣を支持する人と不支持の人が、仲良く呪薬(ジュエリー)を試着して褒め合うとか、苦しみを抱えてる人がそんなことも忘れてファンタジーを楽しめるだとか、そんな場所にしたいのです。なんだかキレイゴトっぽく聞こえてしまうのですが、案外と本気でそのようなことを、ポオ エ ヤヨさんと熱く語り合いました。

作品は世界観のエッセンスで、ギャラリー13月世大使館は作品の舞台です。それが実現しただけでも嬉しいのですが、イメージはどんどん膨らむのです。

例えば、テクノロジーを使ったこんな展開を夢想します。


●《13月世の物語》を展開

上尾駅を降りるとチュチュ雲に乗った毛虫の「ピッピ」がやって来て、本当に道案内してくれます。

チュチュ雲に乗る毛虫のピッピ


「こっちだピィー!」と言いながら、本当に駅からギャラリーまで案内してくれたら可愛いなあ。少しうざい感じで、たまに道を間違ったり、鳥が来ると逃げたりしながら。

もう羽のないドローンがあるので、チュチュ雲は自在に飛べますよね。スマートスピーカーみたいなシステムで会話も出来るから、ひょっとして今の段階で実現可能かも? なんて思ったりします。

「羽根のないドローン ~プロペラを使わず安全に飛行するドローン~」



ギャラリー13月世大使館に入ると、エリザベス鳥の「プップ」が二足歩行で来てお茶を出してくれます。

エリザベス鳥のプップ

「お帰りなさい◯◯さま。13月世でのあなたはよく存じておりますの」なんて言いながら。

ロボットは現在ここまで動けるんだから夢ではないですよね。



ギャラリー内には3Dホログラムで空間に浮かび、泳ぐ人魚「ティリア」のインスタレーションなんてできたら楽しい。

ティリアのお城
—氷砂糖の湖で—

今はこんなホログラムができるんですね。
「3Dホログラム」

人体がホログラムと重なると、フワッと触った感触がしたらもっといいなあ。または接触したら音が鳴るとか。

「CLINAMEN 2013 by Céleste Boursier-Mougenot at National Gallery of Victoria - Melbourne, Australia」
例えば、この作品は水に浮かべた器がぶつかって音が鳴るのですが、こんな感じで動く3Dホログラムと人が重なると、風鈴のように音が鳴るとか。


また、空に向かって巨大に展開させるのも面白いなあ。《霧の國》の姿をドローン群で夜空に描くんです。

零月夜の鏡歌
─ 霧の國の魔女トワルと使者シャーデンとフロイデ ─

ドローンでこんなすごい花火ができるのだから可能ですよね。


加えてコミュニケーションができたらいいなあ。例えば、この分身ロボットのような。

「分身ロボットカフェ バンキシャ 181216」

13月世の精霊たちは、他者としての異世界キャラクターではなく「もうひとりの私」なんですね。

私たちガブリエルガブリエラは、それを「物語絵」にしたけど、分身ロボット開発者の吉藤オリィさんは、実際に社会で役立つ発明をなさっています。素敵です。

ざっとテクノロジーで展開させる13月世を、イメージしてみました。これらは今年に実現するとかはないでしょうけど、小さな作品に壮大な夢をこめて制作すれば、いつかひょんな形で実現するのです。

なので2020年から意識しておくことは、好奇心を持っていろんな人たちと関わり、こちらから出向いていくことかなあって思います。


で、早速その一歩を踏み出すことができました!
白いシャツの店レタル】の展示会でコラボすることになったのです。
https://note.com/herzensnacht/n/n402788d1cc80

“The Stories of the Twelve Apostles:the Last Part”(12使徒物語:後編)
会期:1月11日(土)〜13日(月)
会場:西荻窪ギャラリーステラ

12使徒の「ユダ」のシャツとガブリエルガブリエラのジクレー2点と呪薬(ジュエリー)5点をコーディネート。


レタルのシャツはどれも本当に素敵です。作品もお求め頂きました!

こんな感じで《13月世の物語》が外に向かって飛び出し始めました。きっと今の段階では予想だにしなかった、面白いことになって行くんだと思います。

そして、今年は1月の段階で、半年先のスケジュールまで決まっております。こんなことは人生初です(笑)

2020年上半期の《ギャラリー13月世大使館》および武盾一郎、ポオ エ ヤヨの
スケジュールはこちらです↓
ギャラリー13月世大使館2020年上半期スケジュール
https://gabrielgabriela-jp.blogspot.com/2019/12/2020.html


●2020年、武盾一郎の目標

さて、ここで私個人の今年の目標ですが具体的に2つ項目を掲げます。まず「1・牛乳配達を辞める」。そして「2・断酒」です。

配達の仕事を辞めるくらいなら、すぐにでも可能なのですが、つまりは「アートで回せるようになる」という意味です。

そのためには「面白い作品をできるだけ短時間で描き、かつ売れるようにする」とか、「制作にまつわる仕事を受注する」とか、できるようになる必要があります。そうすると、「時間の有効活用」が最大の課題になるのかなあと思うのです。

そこで「断酒」です。もうこれしかありません。脳には絶対良いはずです。かつて、私にとって最大の娯楽はお酒でした。お酒をやめるなら、別に晩ご飯要らないんですよね。なので、断酒ができたら夕食を食べない生活にしようとも考えております。そうすれば断食時間が12時間を超えるので、サーチュイン遺伝子も活性化するでしょうし。

それができたら、「私が作って私が売る」という個体の稼働ではなく、規模を大きくしてプロジェクト化しようとも考えています。

「引き籠って追求」だけでなく、人を巻き込んでみんな楽しくハッピーになるベクトルも持つのです。コラボレーションから始めた私には、もともとその方向性はあったのですが、内向きにそしてダークに閉じてしまった苦い経験があります。

これからも籠って作品は作り続けるのですが、外側にも同じ強さで向かうようにして行こうと思っております。

それにはやっぱり「好奇心」ですよね。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます! (つづく)

【武 盾一郎(たけ じゅんいちろう)/52歳】

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http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b226414.html
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http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b278897.html

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