【羽化の作法 116】現在編 《ギャラリー13月世大使館》おかげさまで一周年!


おかげさまで《ギャラリー13月世大使館》オープンから一年経ちます。
一周年を記念して10月31日(土)13〜18時、一般開廊日としてオープンいたします!

ありがたいことに、新作物語絵『怪盗 アリス・エイリアンとロザモンド大聖堂』は、10月24日の御予約開廊日で旅立ちが決まりました。一年がかりで完成させた大作なので、それなりの値段にしておりましたが、まさかすぐに売れるとは思っていなかったので、驚いてあたふたしてしまいました。本当に嬉しいです。感謝あるのみでございます。

YouTube絵本〈13月世の物語・第5話〉 13月世の“不思議の国のアリス” 新作物語絵『怪盗アリス・エイリアンとロザモンド大聖堂』


原画は12月の御予約開廊日まで、ギャラリー13月世大使館に展示させてもらっております。

ご予約なしでご高覧いただける日は、10月31日(土)13〜18時の一般開廊日のみとなっておりますので、この機会にぜひ御来廊くださいませ。



部屋の壁を白く塗ることから始めて、8年がかりで自宅を改装して、オープンまでやっとこさ漕ぎ着け、一年続けることができました。嬉しい限りです。

2019年11月にオープンしたのも束の間、コロナがやってきていったん休廊するという、のっけから波乱万丈の13月世大使館でしたが、心折れることなく試行錯誤しながらやってまいりました。

これもひとえに、御来廊くださる方々のおかげでございます。本当にありがとうございます!

13月世の精霊たちにも応援してもらってるようにも感じました。


《ギャラリー13月世大使館》とは、「この世(12月世)」と織り成すもうひとつの世界「13月世」の大使館で、「ガブリエルガブリエラ」の武 盾一郎とポオ エ ヤヨのふたりの絵師が、大使として任務にあたっております。

「13月世」は「この世界(12月世)」の時空四次元とは違っていて、言ってみれば「魂」や「霊」のような世界なので、それを「物語絵」や「呪薬(ジュエリー)」にして、この世界で可視化、実装しているプロジェクトが私たち「ガブリエルガブリエラ」なのです。

13月世に棲む「光と影の女王チェーニ様の五番弟子・エリザベス鳥のプップちゃん」が、主に仕事の依頼を持ってきます。
プップ


ガブリエルガブリエラのツイッター管理人は、光と影の女王チェーニの一番弟子・毛虫のピッピちゃんと5番弟子・エリザベス鳥プップちゃんが担当しております。
ピッピ


物語絵を描くために、私たちふたりは「13月世」に取材に行きます。

13月世の入口には「金色野原」が広がっているのですが、13月世への入口はこの世の様々な時空に出現します。入口の兆しには綿毛や黄金虫が顕れます。
物語絵『瞳を抜けると金色野原』


私たちは綿毛や黄金虫が顕れてくるのを悠長に待っているわけにいかないので、13月世への鍵を使って旅をします。その鍵と鍵穴は《ギャラリー13月世大使館》にございますので、御来廊の折に探してみてください。

そうやって私たちは、13月世の物語絵を制作します。

今回の依頼は13月世に現れたアリスの物語絵だった、というわけです。


さて、ガブリエルガブリエラは絵だけでなく、「呪薬(ジュエリー)」も制作しています。

13月世の少女精霊「月蜉蝣のガブリエラ」は、好きなものを見付けると「トゥクル・ティクル・ポロン」とおまじないを唱えます。すると、それがジュエリー・パーツとなるので、「12月世」のポオエヤヨさんのところまで持ってくるのです。
月蜉蝣のガブリエラ


▶︎ Tükör Tikör Polon/トゥクル・ティクル・ポロン


猫がトカゲとかをくわえて持ってくる感じですかね。ヤヨさんはそれらを組み立てて「呪薬(ジュエリー)」に仕上げます。「呪薬(ジュエリー)」にも一点一点物語があります。



例えば、上記URLの「ロザモンドの薔薇チョーカーネックレス」は、13月世に出現する「盗賊 アリス・エイリアン」の盗品の隠し場所である「ロザモンド大聖堂」の引き出しにあったものを「月蜉蝣のガブリエラ」が持ってきたものですが、「ロザモンド面影石」や「宇宙暗黒石」などからできています。

盗賊のお宝の隠し場所から品物を持ってくるなんて、ガブリエラちゃんはなかなかツワモノであります。

ロザモンドの物語はこちらにありますのでご参照ください。

▶︎ 呪薬『ロザモンドの薔薇』の物語


こうやって、私たちガブリエルガブリエラのふたりは「13月世の物語」を紡いでいます。

ウォルト・ディズニーが生前「ミッキーはキャラクターではなく、唯一無二の存在であり、実在するのだ」的なことを言っていた、という話を聞いたことがあるのですが、「ミッキーはエソラゴトではない」という、ウォルトのこだわりの強さとして捉えていました。


私たちにとっても「13月世」や、ちびっこ精霊「毛虫のピッピ」たちは、コントロール下にはない感じがあります。
精霊たちは自由にあっち行ったりこっち行ったりしていて、それらを見つけ出して制作している感じなのです。

もしそれに意図があるとするならば、こういうことになります。
何か作品を作る場合は、料理のように作ると思うんですね。食材を切ったり擦りおろしたり混ぜて煮たり焼いたりするように。つまり、私自身が食材になることはなく、作者は道具を使って食材から料理を完成させていきます。

ところが、私たちガブリエルガブリエラはそうではありません。自分たちも食材の一部となり、料理の中に入っていってしまうのです。
または、逆に食材たちに人格が宿り、私たちの世界に入り込み、共に遊んでしまう世界なのです。

これらは子どもたちの「ごっこ遊び」と言っていいでしょう。
「ままごと」や「鬼ごっこ」なんかそうですよね、また「はないちもんめ」や「かごめかごめ」も、世界観を設定してその中でお遊戯をする遊びです。
これらの「子どもたちの遊び」は、たぶんに霊的ですよね。

「13月世」の霊性も、(「大人たちが考えた霊」というよりも)この「子どもたちの遊び」から湧き出してくる「霊的世界」で、ガブリエルガブリエラは大人の世界にそれらを復活させているのです。

「子どもに還る」とか「童心を蘇らせる」とか、「再生」が私たちのテーマです。
失敗や病気や心の傷から回復する「再生」も、私たちの重要なメインテーマです。
そして、子どもたちの遊びによる霊性を、表現の原型として活動しています。

これからもご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。


【武 盾一郎(たけ じゅんいちろう)/断酒292日目】

・ガブリエルガブリエラ
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日刊デジタルクリエイターズ「羽化の作法[116]現在編 《ギャラリー13月世大使館》おかげさまで一周年!」より

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