ネズミに恋したネコのタムちゃん |オリジナルバージョン
ネコのタムちゃんは恋に堕ちました。
相手はシッポの先がくるんと丸まったネズミさん。
とっても一途な恋心。
春にタムちゃんはネズミさんに「好き」と告白しに行きました。
ネズミさんはびっくりして逃げてしまいました。
夏にタムちゃんはネズミさんにかき氷をプレゼントしました。
ネズミさんはかき氷を知らなかったので見向きもせず、氷は溶けてアリさんが食べてしまいました。
秋にタムちゃんはネズミさんにチーズをプレゼントしました。
ネズミさんはチーズが嫌いでした。
冬にタムちゃんはネズミさんにチョコレートをプレゼントしました。
ネズミさんはチョコレートは食べたけど、タムちゃんからは逃げてしまいました。
どんなに想いを伝えようとしても、ネズミさんはネコのタムちゃんを怖がるのでした。
そんなある日のこと、タムちゃんのママがネズミをくわえてやってきました。
ママはタムちゃんのためにネズミを捕まえて一緒に食べようとしてくれたのです。
「今日はごちそうよ」
タムちゃんのママは美味しそうにネズミをひとくち食べると、タムちゃんにも食べるようネズミを差し出しました。
息の絶えたネズミのシッポの先はくるんと丸まっていました。
ママが食べているネズミはタムちゃんの恋したネズミさんだったのです。
タムちゃんはショックのあまり気を失ってしまいました。
どれくらい時がたったのか、タムちゃんは目覚めていました。
タムちゃんは少しだけ微笑んでいるのでした。
(つづく)
これは2013年に思い付いた当初のストーリーです。
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