劇場アニメーション『犬王』は素晴らしい!(ネタバレ)
AmazonPrimeVideoで『犬王』が観れるので観た!
なんと、予想だにしなかった「時代劇ロックミュージカルアニメ」だった。
霊と繋がり
忘れられ、捨てられた物語を紡ぐ
オルタナティブ文化の物語
600百年の時を超えて再開する幽霊。
これらの物語がミュージカルで展開する。
どの要素をとっても素晴らしかった。
100点満点中120点と言いたい。
言いたいが、
100点満点中90点としたい。
そのマイナス30点要因は何かというと、ミュージカルの曲だ。
いや、もちろん、クイーン好きですよ。70年代ロック大好きですよ。
そして音楽の大友良英さん大好きですよ。
素晴らしいですよ。
けどね、
アニメで琵琶法師友有と犬王らがライブを繰り広げる「橋の上」と「橋の下」。
ここ、言及してる人が誰もいなかったのでブログに書いておこうと思った次第なのですが、
これ、「橋の下世界音楽祭」ですよ。
「それってあなたの感想ですよね?」と思われるかも知れませんが、
琵琶法師「友有座」の演奏シーンに出てくる和太鼓、
あれ、どう見ても「切腹ピストルズ」じゃないですか。
切腹ピストルズは「橋の下音楽祭」の常連出演者です。
『犬王』の橋の下のライブシーンはこの「橋の下世界音楽祭」、
そして橋の上の演奏は「切腹ピストルズ」をモデルにしてるとしか思えないのです。
で、このオルタナティブなフェスとグループをモデルにするならば、
ミュージカル曲はオールドスクール・ハードロックじゃあないでしょう?
もうちょっと、ヒップポップ、ラップ入ってきちゃうでしょ?
って思わざるを得なかったんですよ。
違いますか?
って、私の好みですよ、そりゃ。
でもね、「忘れられた物語を掬い取るオルタナティブな活動」が主人公たちの使命だったならば
既に教科書になってる殿堂ロックを元にしないよなあ、、って思っちゃったのです。
例えば、外国の音楽を持って来るなら、
「ナゲット割って父ちゃん」など空耳でお馴染みの「Rage Against The Machine」とか、「Red Hot Chili Peppers」とか、
まだ、エッジ尖ってる感が残ってる音楽を文脈にした方がいいでしょ!
いや、これ、もう好みなんで何が良い悪いじゃないですよ。
でも私はそう思った次第なのです。
ごめんなさい。
大友良英さんのことめっちゃ尊敬してるんですよ。
新宿西口地下道段ボールハウスに絵画を描いていた頃、「新宿夏祭り」でコラボレーションをやらせていただきました。
ノイズ出身でそれこそオルタナティブな活動を長年されてきた大友さんならそんなことくらい百も承知なはずだったと思うのですよ。。。
まあでも実際難しいですよね。
アニメや映画で音楽を奏でるシーンって。
大体、ちょっと、いや、かなり違和感出ちゃうんですよね。
映画『20世紀少年』のフェスシーンの歌とか、悲しくなってきちゃうじゃないですか。。(高橋幸宏さんが出てたけど)
アニメの『ぼっち・ざ・ろっく』もすごく面白いけど、バンドの曲自体は、クオリティー高いけど、「う〜ん、ちょっとそうじゃないような気がするなあ、、、」って、なんかちょっとした違和感ありません?
うまくいってるのは、最近だと、
アニメ映画の『音楽』の主人公たちのバンドくらいじゃないでしょうか?
違いますかね?
ということで『犬王』、
とてもチャレンジングで素晴らしいアニメなのですが、唯一引っかかってしまった楽曲について書きました。
「90%は良いことづくしでも残りの10%の悪いところに着目する人」って幸福になれない。
って言いますよね。
だから、こんなことを書いてはいけない、とも思ったのですが、、、
どうしてもこのアニメ『犬王』のキモである「橋の上」と「橋の下」でのライブシーンは
「橋の下世界音楽祭」と「切腹ピストルズ」じゃないか!
と思えて仕方がなかったので勢い書いた所存でございます。
オルタナティブ愛です。
いつも思うんです。
アニメも音楽も絵画も、表現って素晴らしい!!って。
最後に「橋の下世界音楽祭」をオーガナイズされている方のグループ「TURTLE ISLAND」の動画を貼っておきます!
最後までお読みいただき有り難うございました!
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